BLOG

第一種電気工事士はやめとけ?現場の実態と年収の真実

「第一種電気工事士 やめとけ」という検索候補を目にして、資格取得やキャリア継続に迷っている方は少なくありません。実際に業界内でも、この言葉は決して都市伝説ではなく、労働時間・年収構造・キャリア分岐といった具体的な理由に根ざしています。ただし、正しく実態を理解すれば「やめとけ」の中身は避けられるリスクにも変わります。この記事では求人票の表現が現場で何を意味するのかを解読し、経験年数別の分岐点と年収を上げる逆算的な考え方まで整理します。

第一種電気工事士の仕事内容と現場の実態

第一種電気工事士は最大電力500kW未満の自家用電気工作物を扱える国家資格で、受変電設備や高圧キュービクル、ビル配電盤といった大型物件を担当します。責任範囲が広く、長時間労働と法令対応の負担が同時にのしかかる職種です。

大型物件の施工は長期・高プレッシャー

第二種電気工事士が住宅の屋内配線を中心に扱うのに対し、第一種は工場・商業施設・オフィスビルなど、数週間から数か月に及ぶ長期案件が主戦場になります。単発で終わる小規模工事とは違い、竣工期限が明確に決まっており、電気主任技術者や建築士との連携ミスは即座に工程遅延につながります。

そもそも大型物件の施工は「工程管理そのもの」との闘いです。天候による外部工事の遅れ、他業種の作業とのバッティング、検査官の指摘対応など、想定外の要因が絡み合います。現場責任者として立てば、法的責任も含めて重い判断を求められる場面が続きます。求人票にある「責任ある仕事」という表現は、この重圧をやわらかく言い換えたものと考えるのが実態に近いでしょう。

「できる職人」と「やめた職人」の分岐点

業界全体の傾向として、電気工事の現場では3年目以降に給与カーブが大きく二極化します。順調に上がっていく人と、ほぼ横ばいで推移する人の分かれ道になるのが、大型物件の経験の積み重ねと現場対応力の深さです。

小規模改修ばかりを担当している職人は、資格が第一種であっても実務のスキルセットが第二種相当にとどまってしまうことがあります。一方で、キュービクル更新工事や自家用受電設備の新設に継続的に関わっている職人は、法令知識・図面理解・安全管理の三点が磨かれ、現場責任者候補として扱われるようになります。この差が3年目以降に給与へ跳ね返ってくる構造です。

当社では若手のうちから大型物件の現場に段階的に参加してもらう方針をとっています。業務内容・施工事例は業務内容・施工事例はこちらからご確認いただけますので、実際にどのような案件を扱うのかを知る参考にしてください。詳しい仕事内容やキャリアについて話を聞きたい方はお問い合わせはこちらまでご連絡ください。

1日の流れ・働き方の現実

第一種電気工事士の1日は朝7時前後の現地集合から始まり、業務終了は19〜21時、繁忙期はさらに延びる傾向があります。帰社後の書類作成まで含めると拘束時間は12〜14時間になることも珍しくありません。

昼間工事と夜間工事、どちらが辛いか

大型物件では作業時間帯が二種類あります。昼間の工事は工程を進めやすい反面、夏場の屋内配電盤室では気温が50℃近くに達することもあり、熱中症リスクと隣り合わせです。分電盤の裏側や天井裏は換気が取れず、体力の消耗が激しい環境になります。

一方の夜間工事は、商業施設やオフィスビルなど営業中に停電できない施設で発生します。気温は下がるものの、集中力の低下と安全確認の難しさが課題です。深夜帯の作業は感電・墜落といった重大事故のリスクも上がりやすく、複数人での相互確認が欠かせません。昼夜どちらを選んでも肉体的な負担は残るのが実情で、これも「やめとけ」と言われる理由の一つです。

帰社後の書類作成・申請書類は時給ゼロになりがち

現場作業が終わった後も、工程表の更新、電気工事施工計画書、竣工検査申請書、配線図の修正対応といった事務作業が待っています。この作業は毎日1〜2時間かかり、業界全体の傾向として手当で明確に補填されているケースは多くありません。

とはいえ、書類作成は資格者にしかできない業務でもあります。図面を読み解き、法令に沿って施工計画を組み立てる力は、後の現場監督・積算職への転身で強い武器になります。単に「サービス残業」と切り捨てるのではなく、自分のスキルとして蓄積する意識で向き合えるかが分かれ目です。

求人票と現場の実態ギャップ

「やめとけ」という声の多くは、求人票の魅力的な言葉と現場のギャップから生まれます。ここでは代表的な三つの表現について、業界一般で何を意味しているのかを整理します。

求人票の表現 現場での実態 確認ポイント
責任ある仕事 長時間労働と法的責任 平均残業時間・現場責任者比率
スキルアップできる 休日の自学習が前提 研修制度・費用補助の有無
月給35万円 基本給と手当の比率次第 基本給・残業代内訳の明示

「月給35万円」のカラクリ:基本給と手当の真実

求人票に月給35万円と書かれていても、その内訳を分解すると印象が変わります。業界の一般的な構成では、基本給20万円前後に資格手当2〜3万円、危険手当や現場手当が1〜2万円、そこに残業代が10万円ほど加算されて35万円になっているケースが目立ちます。

この構造の問題点は、残業代が固定給ではないことです。工事量が減ったり、働き方改革で残業規制が強まったりすると、月給は一気に25〜27万円まで下がる可能性があります。加えて基本給が低いと、ボーナスや退職金の計算基礎も小さくなり、生涯賃金で見たときに大きな差が生まれます。求人票を見るときは、月給の総額ではなく基本給の金額を必ず確認することが、後悔を減らす第一歩です。

「最新技術を学べる」の落とし穴

EV充電設備、太陽光発電、蓄電池、V2Hといった新分野は、第一種電気工事士にとって成長領域です。ただし、これらの技術を体系的な研修で伝えている会社は多くありません。実際には「現場で先輩の作業を見て覚える」「メーカー主催の講習に休日参加する」という形が一般的です。

つまり「最新技術を学べる」という表現は、会社が学ばせてくれるのではなく、自ら学ぶ機会がある職場という意味に近いのが実情です。逆に言えば、自主的に学ぶ姿勢がある人にとってはチャンスの多い環境でもあります。研修制度や資格取得支援の有無、講習費用の負担割合を面接時に具体的に聞くことをおすすめします。

キャリアアップのステップと現実

第一種電気工事士のキャリアは、1〜2年目・3〜5年目・5年目以降の三段階に分けて考えると整理しやすくなります。それぞれの段階で判断すべきポイントが明確に異なります。

3年目が分岐点:続けるか辞めるかの選択時期

3年目は業界全体で最も離職が集中する時期の一つです。この時期に月給が27万円前後で停滞する人と、35万円以上に伸びる人に分かれます。分かれ目になるのは、大型物件の常連メンバーに入れているかどうか、そして現場で判断を任される場面が増えているかどうかです。

2次・3次下請けで小規模改修ばかり回されている場合、経験の質が積み上がりにくく、給与も横ばいになりがちです。この状態が続くと「やめとけ」という言葉が現実味を帯びてきます。実は3年目の時点で、所属する会社の元請け比率や大型物件の受注状況を見直すことが、キャリア判断として最も効果的です。

年収500万円を超えるには現場から離れる選択肢もある

施工職のまま年収500万円を安定して超えるのは、業界全体で見ると簡単ではありません。基本給の上限がある程度決まっており、残業と手当で押し上げる構造だからです。年収を大きく伸ばしている人の多くは、5年目以降に積算・現場監督・工事部長・営業といったマネジメント寄りの職種へシフトしています。

逆算すると、年収500万円超を目指すなら「施工の技能を極める道」ではなく「施工経験を活かして管理側に回る道」が現実的な選択肢になります。転身した人の職務満足度は比較的高い傾向にあり、体力的な負担が減り、家庭との両立もしやすくなるという声も聞かれます。当社の業務内容・施工事例は業務内容・施工事例はこちらからご覧いただけます。

1年目・3年目・5年目での成長と現実

入社からの年数ごとに、身につく力と直面する壁は明確に変わります。ここではそれぞれの節目で何が起きるのかを、業界全体の一般的な傾向として整理します。

経験年数 主な役割 給与目安 主な課題
1〜2年目 基礎技能習得 概ね22〜27万円 覚える量の多さ
3年目 小〜中規模を担当 概ね27〜35万円 昇給の停滞
5年目 現場責任者候補 概ね32〜42万円 継続か転身か

1年目「覚えることが多すぎて辛い」

1年目は電気工事士法・電気設備技術基準・内線規程といった法令に加え、工具の使い方、絶縁抵抗計やクランプメーターなどの測定機器、安全帯や墜落制止用器具の正しい装着方法まで、覚えるべき項目が広範囲に及びます。一方で判断を求められる場面はほとんどなく、先輩の指示に従いながら基礎技能を体に染み込ませる時期です。

この時期に脱落してしまう人が多いのは事実ですが、逆に言えば1年目の壁を越えれば技能の土台が固まります。焦って早く成長しようとせず、日々の作業を丁寧に振り返る習慣を作ることが、後の分岐点で有利に働きます。

5年目で「続ける人」と「転職する人」の違い

5年目は現場経験が資産になるか、疲弊だけが残るかが明確に分かれる節目です。続ける人の特徴は、管理職候補としての打診を受けている、あるいは特定技術(高圧受電・シーケンス制御・EV設備など)の専門家として周囲から頼られているといった、次の役割が見えていることです。

一方で、転職を選ぶ人の多くは、年収が横ばいで見通しが立たない、体力的に長時間の現場作業が厳しくなってきた、家庭の事情で夜間工事が難しくなったといった理由を挙げます。ただし、5年間で培った第一種電気工事士としての実務経験は、施設管理・ビル設備管理・電気主任技術者補助・メーカー技術営業など、隣接業界で高く評価される資産です。転職も含めて選択肢は広がっている時期といえます。キャリア相談はお問い合わせはこちらからお気軽にご連絡ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 第一種電気工事士は本当にやめておくべきですか

一概に否定される仕事ではありません。基本給の内訳や大型物件比率、研修体制を確認し、3年目・5年目の分岐点で自分のキャリアを見直せる環境かを判断基準にすると、後悔しにくくなります。

Q. 年収500万円を超えるには何が必要ですか

施工職のままでは難しいのが業界の一般的な傾向です。5年目以降に現場監督・積算・営業などマネジメント寄りの職種へ移行することで、年収500万円超が現実的な範囲に入ってきます。

Q. 求人票で確認すべきポイントは何ですか

月給総額ではなく基本給の金額、資格手当と残業代の比率、大型物件の受注状況、研修や資格取得支援の有無を必ず確認してください。この4点で職場の実態が見えてきます。

この記事を書いた理由

著者 – 株式会社柴電設工業

これまでお客様や求職中の方からよくいただくご相談として、求人票の言葉と現場の実態のギャップに戸惑うお声があります。第一種電気工事士は責任も負担も大きい一方で、経験の積み方次第で長く続けられる仕事だとお伝えしています。

この記事が、資格取得やキャリア継続を検討されている皆様にとって、後悔のない選択をするための一助となれば幸いです。将来を左右する判断だからこそ、正しい情報でご判断いただきたいと考えています。

会社概要・アクセスは会社概要・アクセスはこちらからご確認いただけます。

電気工事は茨城県下妻市の株式会社柴電設工業へ|スタッフ求人
株式会社柴電設工業
〒304-0005
茨城県下妻市半谷433-6
TEL:0296-44-8827 FAX:0296-48-8825

関連記事一覧